【建物明け渡し(立ち退き)解決事例】一切連絡がとれなかった賃借人が室内で死亡した状態で発見された事例

【物  件】 首都圏郊外の一軒家
【借  主】 個人
【滞納月数】 6か月
【特  徴】 家賃滞納が生じたのち、一切連絡がとれなくなったのち、自宅で死亡していたことが発覚し、そのまま明渡を行った。
【解決内容】 親族の協力による明渡
【解決までの期間】 受任から6か月

1.事案の概要

 物件は、関東地方の一軒家です。従前から家賃は遅れがちでしたが、遅れながらも借主からの支払はありました。
 しかし、ある日を境に家賃の支払が一切なくなり、家賃滞納が嵩んできました。その後、借主との連絡も一切とれなくなりました。そこで、家主様より依頼を受け、建物明渡訴訟を提起しました。

2.経過

 内容証明郵便によって契約解除通知を送付しましたが、借主はこれを受け取りませんでした。直ちに訴訟を提起し、訴状を特別送達しましたが、訴状も受け取りませんでした(不在ということで裁判所に返送されました)。その後、現地に行って所在調査を行いましたが、ポストには郵便物が溜まっており、電気やガスも料金未納で止まっていたこと、就業場所に確認しても「無断欠勤が続いている」ということでした。緊急連絡先に電話をしましたが、不在でした。つまり、本人の所在は不明であり、住所も居所も就業場所も不明であるものと整理しました。
 そこで、訴状送達については公示送達申立を行い、第1回期日を経て借主に対する明渡の判決を取得しました。
 その後も、借主本人と一切連絡がとれなかったことから、建物明渡の強制執行の申立を行いました。明渡催告(一度部屋の鍵を開けて中を確認し、その際に借主に対する明渡期限と断行期日を通知する手続)の期日において執行官が建物の中を確認したところ、借主と思われる方が中で亡くなっておりました。
 強制執行手続はいったん中止となり、警察による諸々の処理を経て、結局、中の荷物は警察から連絡を受けた親族の方に片づけてもらったうえで、明渡完了に至りました。

3.弁護士コメント

 本件は、強制執行の段階になって、部屋の中で借主が死亡していたことが判明した事例です。
 このように強制執行の段階になり借主が死亡していることが明らかになった場合、明渡請求訴訟における判決の効力に疑義が生じます。相続人を名宛人とする判決として有効と整理される場合もありますが、いずれにせよ、強制執行開始後に借主が亡くなった場合以外は、強制執行の手続を継続することができません(民事執行法41条 参照。)
 よって、室内での借主の死亡が判明した場合には、強制執行手続も一旦中止されることが通例です。
 借主が部屋の中で死亡していた場合、警察臨場によりその場の状況を確認するとともに、親族へ連絡が入ることが通例です。経験上、親族によって中の荷物が引き払われ、部屋の鍵等の返却をもって明渡完了とすることがほとんどかと思われます
 親族との連絡も無い場合には、相続人を探索する必要が生じる場合があります。この場合の対応として相続人に無断で部屋の中を引き払いますと、いわゆる自力救済として損害賠償責任を負う場合がありますので、対応は、必ず弁護士に相談するべきかと考えます。

記事カテゴリ: 解決事例
投稿日時: (約11ヶ月前)
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