家賃回収に役立つ!コラム 【1 借主へ督促する際の注意点】
【1 借主へ督促する際の注意点】
1 借主が家賃を滞納した! まず最初にやるべき初期対応
借主が家賃を滞納した場合や家賃が期限通りに支払われなかった場合に、大家さんや管理会社としてはどうすべきでしょうか。
当然のことながら、速やかに支払の督促をすることです。単純に忘れていただけであれば、すぐ支払ってくれるはずです。
少しルーズな方であっても、家主などからの督促のプレッシャーを受けることで、次回から滞納せずに期限通りに支払ってくれる可能性が高まります。
家賃保証会社の家賃保証があるときは、定められた期限内に家賃保証会社に対して代位弁済や立替払の請求をすることが重要です。
2 お金がなさそうなので待ってあげてもよい、という場合の対応
借主の生活が苦しそう、家賃を待ってあげても良い、という場合もあると思います。
家賃の支払を待つこと自体、否定するものではありません。しかし、今後の家賃回収を見据えて、家賃回収を実現するために大家としてできることはしておきたいものです。
支払計画を念書や書面にして残す、という方法は重要です。口頭での口約束だと言った言わないの話になりがちです。書面にして残せば、借主にとっての感銘力が違いますし、家主としても、書面を示してしっかり請求することができます。
ちなみに、失業や病気等で生活がひっ迫している、という場合には、別途福祉の協力を仰ぐ必要が生じる場合があります。福祉の協力を仰ぐ場合等については、別稿で説明します。
3 督促は書面で行うのが原則
家賃の督促は、借主にもよりますが、電話などの口頭で行うより、書面で督促した方が、借主にとって心理的なプレッシャーを感じることが多いと思います。
また、口頭で督促する場合には、借主との険悪な雰囲気になったり、口げんかになったりする場合もあります。借主との関係悪化を避けるためにも、督促は書面で行うべきでしょう。
4 悪質な督促行為は違法行為になる場合も!
正当な権利の行使だからと言って、何でも許されるわけではありません。
訪問してドアを執拗にたたいて督促する、早朝や深夜に押しかけて執拗に督促する、玄関ドアの他人に見えるところに、「家賃払え」などの張り紙を張る、といった、借主の生活上の平穏を乱したり、その名誉を不必要に害する行為については、民法上の不法行為(民法709条)が成立し、損害賠償責任を負う場合もあります。
これは、家主が第三者に依頼して督促する場合も同様です。第三者が違法な督促行為を行った場合、家主も共同不法行為者として不法行為責任を負う場合があります。
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