【明渡請求訴訟事件の実務】12 訴訟提起の判断基準

(1)明渡請求においては、訴訟提起を先行させることが多い

 建物明渡請求においては、原則として交渉と同時並行にて明渡請求訴訟を提起するのが一般的です。これは、相手方が退去を引き延ばすことを防ぐことに目的があります。
 例えば、建物明渡請求において、相手方との間で退去合意をしたとします。相手方が合意どおりに退去してくれれば差し支えありません。しかし、合意を反故にされ居座られる場合があります。合意を反故にされたタイミングから明渡を求めて訴訟提起することになります。合意書に定めた猶予期間の分明渡が遅れることになります。これだと早期解決は期待できませんし、賃貸人としても想定外の損害を被ることになります。
 そこで、一般的には、明渡請求訴訟を提起するとともに、同時並行で退去交渉を行うことになります。訴訟中に退去が完了し、訴訟自体を取り下げることもあります。

(2) 訴訟提起を選択しない場合もある

 訴訟提起を選択しない場合として、早期退去が見込める場合があります。早期退去が見込める以上、訴訟提起をするまでもないという単純な話です。早期退去と訴訟提起しないことを前提として、滞納家賃を一部免除したり分割払の合意を行うこともあります。
  

(3) 訴え提起前の和解(即決和解)を成立させる場合

 訴訟外で退去合意を行い、その内容を訴訟上の和解に反映させることもあります。
 訴訟上で退去合意を行うことにより、退去合意を反故にされないようにする点にその主眼があります。
 退去時期が先になった場合などによく利用されます。

(4) まとめ

 明渡請求においては、原則として訴訟提起を経たうえで任意交渉を行うことになります。但し、案件の性質によっては、
 これまで述べたことはあくまで一般論です。賃借人の属性や明渡の見込み、また、ご依頼者のご意向等により訴訟提起するか否かの判断が変わります。
 訴訟提起をせずに明渡交渉をご依頼したいという方につきましては、そのご意向に従って手続を進めることになります。

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記事カテゴリ: コラム
投稿日時: (約1ヶ月前)
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