「家賃滞納を理由とする土地建物明渡請求訴訟事件の実務」の連載を開始します

~家賃滞納を理由とする土地建物明渡請求訴訟事件の実務~の連載にあたって~

 家賃滞納とする建物明渡請求訴訟は、地方裁判所の通常事件(いわゆる(ワ)号事件)の一定数を占める極めてポピュラーな事件類型です。一般のいわゆる街弁であれば、数年のうちに一度は経験する事件類型ではないかと思われます。
 しかしながら、ポピュラーな事件類型ではあるものの、被告側が家賃を滞納しており、経済的に困窮している、また、経済的困窮状態であるために代理人が就任する場合が少ないという事情、また、被告側が裁判書類を受け取らない場合が多く、他の事件とは異なり送達の問題が多くなっていくという特徴、日々損害が発生するという事件類型であるがゆえに迅速性が要求されるという特性があります。
 これ以外にも、明渡の対象物件の特定の問題、当事者を誰にするのかという問題、先に仮処分を経由するか否かの判断等、事件を進めるにあたっては、一般事件とは趣が異なる困難な問題に直面することも多いです。しかも、意外なほどこれらの実務的な問題を踏まえた文献がありません(執行手続きに関する実務書が参考になりますが、検索が大変ですし、しかも、裁判所により運用がまちまちな点もあるので、実に面倒です)。
 これらの困難な問題に直面して、いちいち立ち止まっているようでは、家賃滞納に基づく建物明渡訴訟の迅速性の要請に反しますし、実務家としても対応に苦慮するところだと思います(私も経験が少ない時期は悩んで時間を浪費することも多かったように思います)。
 経済的に困窮している賃借人に対し、解決のためにどこまで説明すべきか、また、譲歩すべきかという点については、賃貸人の代理人である以上、依頼者の意向に反しない範囲にとどまります。行政機関の対応に委ねないと、裁判という法的手続だけで根本的な解決に至らない場合もあります。「単に明け渡してもらえれば良い」、というスタンスでは、根本的な解決に至らないということです。

 建物明渡請求訴訟を担当する弁護士及び司法書士(また、支配人等として訴訟を担当する実務担当者)は、このことを肝に銘じて実務に当たらなければなりません。
 このように、家賃滞納を理由とする建物明渡訴訟を担当する実務家は、一般的な訴訟事件とはひとあじ違った問題に直面しながら適切に訴訟を進めなければなりません。
 また、賃借人側の事情も考慮しつつ、賃貸人側の意向も踏まえながら、適切に解決に導かなければなりません。

 今後の連載では、多数の建物明渡請求事件の経験を踏まえ、主に大家さんや管理会社の実務担当者、弁護士や司法書士などの訴訟手続に代理人として関与する実務家向けに、実例を交えながら、問題になりやすい点を少しずつ解説していきたいと考えています。

投稿日時: (約1ヶ月前)
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