【明渡請求訴訟事件の実務】2 明渡請求訴訟の特徴 (1)迅速性

 賃料滞納が生じている場合には、滞納を放置していると日に日に損害が発生していきます。3か月以上の滞納が発生しているような場合、家計や経営が極めて苦しい状況に陥っていると思われることから、やむなく契約を解除して明け渡しを求めるに至った場合でも、引っ越し費用も捻出できない、また、滞納賃料も回収できないという状況に陥る可能性が高くなります。
 特に、賃借人が行方不明の場合などは、資力のある連帯保証人がいない限りは、賃料の支払がそもそも期待できないのですから、日に日に損害が発生していくことは必至です。
 また、早期に明渡を実現して新たな賃貸人を迎え入れることが、賃貸経営にとっても非常に望ましいといえます。また、賃料滞納を生じさせる賃借人が周囲とトラブルを起こす場合もあります(賃貸トラブルは、賃料滞納と関連して発生する場合も良く見受けられます。)。
 生活に困窮している賃借人に対して、賃貸人がその実情を把握することで、福祉制度の利用につなげることも必要です。
 以上のように、建物明渡請求訴訟は、他の紛争案件に比べ、迅速性が特に要求されるという点が重要な特徴といえると思います。

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投稿日時: (約2年10ヶ月前)
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