【明渡請求訴訟事件の実務】3 相手方への配慮

3 相手方に対する配慮

  明渡請求訴訟においては、賃料滞納が伴う場合、多くが経済的弱者であり、生活困窮者です。家賃を滞納しているということは、家賃が不相当に高額でない限り、生活保護受給が相当な場合が多いというのも実情です。
  賃借人と連絡が取れる場合には、行政機関等の相談窓口(市役所の福祉課や社会福祉協議会)に誘導することが必須といえます。
  また、入院中の賃借人については、病院のソーシャルワーカーなどと連携して今後の居住先を確保することになります。この場合、賃借人に身寄りがなく財産等もない場合には、一度生活保護受給手続をすることで、退院後の住居を確保させる必要もあります。
  裁判手続や強制執行手続により退去させることは、手続きとしては難しくありません。しかし、費用もかかりますし、賃借人にとっても酷です。生活を保障する制度は様々にありますので、そちらを案内するのも紛争に関わる弁護士としての責務ともいえます。

記事カテゴリ: コラム
投稿日時: (約1ヶ月前)
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